1945年8月15日。連合国のポツダム宣言を受諾し、日本の不敗神話は終焉を迎えた……それは千有余年昔、奇しくも同じ8月15日、かぐや姫を巡る月との戦いで月との戦争に敗れて以来の日本国の敗戦であった。
そして今。神田須田町町内会を二分する抗争は、時を超え、再び月と日出ずる国との戦いへと発展していく――。
江戸川即興職人劇団伝説の旗揚げ公演が、ここにある。
「竹取物語の記述では8月15日に月との戦いに敗れているではないか」という理論と、神田須田町内会を二分する抗争の間にゆれる人々のドラマを絡めて描く……と書いているように、話は難解(というより不可解)を極めた作品で、しかもネタも多く、上演時間2時間半。認めたくないものだね、若さ故の過ちというやつを……。